発音で、ととのう

COTAROの想い

こんにちは、COTAROです。

僕の活動のテーマは、「英語発音(練習)は、勉強じゃない、演奏だ!」です。

今回は、そのテーマの背景をお話しします。

 

約20年前、たしか2006年頃だったと思います。

ELLEGARDENと言うロックバンドのボーカル細美武士さんの発音を聞いて衝撃を受けました。

そこから発音に興味を持ち、「英語耳」という英語発音の基礎を学べる本に出会い。

発音記号をノートに書き写し、細美さんの発音やら洋楽パンクの発音をコピーしまくりました。

まるでギター小僧がお気に入りのフレーズを演奏するかのように

コピーしまくってました。

 

大学では英語音声学のゼミに入って、

もっと細美さんの発音に近づこうとしました。

でも、英語は話せるようにならなかった。

ただ、ネイティブのような発音に憧れるだけの、

発音バカでした。

 

 

それゆえ、就職先は英語を使った職という選択肢はなく、

なんとなくで選んだ不動産会社に就職しました。

ブラック企業でした。

それまでの発音バカはどこかへ消えて、

いまでいうパワハラにあい、メンタル崩壊。半年で退職。

その後、ニートになりました。

 

 

 

ニートのとき、YouTubeで「英語喉」という、

ネイティブのような喉発音の重要性を説いてる方に出会いました。

ネイティブ発音信仰に、依然、染まっていた僕は衝撃を受け、

すぐに本を買いに行きました。

ブラック企業で荒んでニートになった僕を救ってくれたのは、

発音だったんです。

元気を取り戻した僕は、仕事を始めようと、

ニートを脱出しようと決めました。

 

 

英語が話せないし、

ネイティブと接するのも怖かったけど、

英語喉の本で学んだことを活かしたくて、

都内のホテルのベルボーイのパートタイマーとして働き始めました。

幸い、発音が伝わらなくて困ることは一切なかった。

 

 

 

仕事上のやりとり程度なら難なくこなせるくらいに、

英語コミュニケーションはできるようになりました。

ネイティブのようには話せないけど、

ツールとしての英語なら、いちおうは習得できて、

海外一人旅にも行けるようになりました。

合計で10カ国。東南アジア、アメリカ、ヨーロッパ。

発音が伝わらなくて困った経験は、一度たりともなかった。

発音には、自信がありました。

 

 

 

そもそも。

ネイティブ発音を志したのは、なぜか?

 

 

ホテルで働いていた頃、京都に一人旅に行って、

鞍馬寺で現地の同年代の女の子と知り合ったんです。

流しそうめんしたり、数日後にまた会ったり。

清水寺を一緒に歩いていたとき、つい、本音を言っちゃったんです。

 

「英語の発音、勉強しててね。うまくなったらモテるかなって。

ネイティブ発音、目指してるんだよ」って。

 

なんでこの話をしたのか、正直よく覚えてないんですけど、

たぶん、自分を大きく見せたかったんだと思います。

 

当時27歳。それまで人生で彼女ができたことがなくて。

仕事もあんまりできなくて、怒られてばっかりで。

何も光るものがない自分に、何か光るものが欲しかった。

だから、ネイティブ発音を目指していたんです。

自分を大きく見せるためのツールとして。

 

 

 

 

数年後、フィリピンに1週間、語学留学しました。

そこで日本人の学生に発音を褒められることが多くて。

だから、発音には更に自信がつきました。

帰りの飛行機で、

「いずれは、発音を人に教えるってのをやってみたいな」と

思考を巡らしていました。

 

 

それで、紆余曲折あり

友人のつてで「英語発音に興味がある人がいる」って話があって。

直接会うより、動画を上げた方がいいだろうってことで、

5年前、お試し感覚でYouTubeに発音動画を上げました。

自信があったからこそ、上げたんです。

 

 

 

でも、、、

上には上がいた。

同じ時期に、発音モンスターみたいな日本人YouTuberとか、

ネイティブのYouTuberとか、

そういう人たちがどんどん参入してきて。

自分と比較して、俺の発音って、あんま上手くないんだなと凹みました。

「俺は、何者でもない」って悟りました。

英語も、たいして話せないし。

それから5年間、チャンネルを休止しただけじゃなく、

英語界隈のYouTube動画を見ることもできなかった。。。

見れなかったんです。

 

 

発音の練習も、ほぼしませんでした。

好きな洋楽を口ずさむときに軽く調整するくらいで。

見るたびに、自分の無力さを思い知らされる気がして。

避けてたんだと思います。

 

 

 

 

しかし、転機は最近でした。

偶然、高尾山で出会ったスペイン人のおばちゃんと、

山を登りながら英語で会話したんです。

彼女の英語発音は、まったくネイティブ寄りじゃない。

僕もカタカナ英語まじりの発音。

だけど、温かいやりとりができた。

そのとき、ふっと肩の力が抜けたんです。

「完璧じゃなくても、いいんだ」って。

 

 

思い返すと、ホテルで働いてる時に出会った世界中の人もそうでした。

みんな、それぞれの母国語訛りをまぜた

「ハイブリッド発音」で英語を話していたんです。

 

 

俺も、それでいいんだって。

 

 

 

 

「ネイティブ発音を目指さなくてもいい。

自分の母国語DNAと、コピーしてきたネイティブ英語のDNAが

混ざりあったハイブリッド発音でいいんだ」と。

 

 

 

それは劣化版じゃなく、むしろオリジナルで、

誇りにできる発音なんだと。

 

 

そして、気づいたんです。

 

 

 

昔、僕はネイティブ発音を、

カッコつけのためのツール、

自分を大きく見せるためのツールとして欲しがっていました。

 

 

 

でも今は違う。

 

 

日本語なまりの混じったハイブリッド発音で

うちの赤ちゃんに歌いかけてたら、

グズってた2ヶ月の娘の機嫌が良くなったんです。

 

 

自分オリジナルの発音で気持ちよく歌って、自分が整うと、

まわりの人にも穏やかに接せられる。

 

 

 

発音は、もう自分を大きく見せるためのツールじゃない。

自分が整うためのツールだ。

 

 

僕は今、この発見を楽しんでます。

発音は勉強じゃない、演奏だ!って気づいてから、

洋楽を口ずさむのがめちゃくちゃ気持ちいい。

 

 

思えば、

エルレのコピーをしまくってた20年前も

ただ、気持ちよかった。

 

アノ時から僕にとっての

発音練習は、勉強じゃなく、演奏だったんだ!

 

 

力まなくていい。

完璧じゃなくていい。

自分を大きく見せなくていい。

 

 

下手でもイイじゃない!

 

ただ、気持ちよく歌って、自分が整えばいい。

 

もし興味があれば、僕の他のコンテンツも見てみてください。

じゃあ、またね!

THOUGHTの最新記事8件